Google DeepMind「From AGI to ASI」完全解説|第2回 / 全9回
人間より賢いAIではなく、「人間の大規模組織を超える知能」とは何か
概要
第1回では、Google DeepMindの報告書『From AGI to ASI』が、AGIの実現を人工知能研究の最終地点とは見なしていないことを確認しました。
この報告書が本格的に扱うのは、人間レベルの人工汎用知能であるAGIから、人工超知能ASIへどのように移行し得るかという問題です。その議論を始める前に、原報告書のSection 3は、そもそもAGIとASIを何によって区別するのかを整理しています。(原報告書、Section 3)
詳細目次
- はじめに
- 第1節 「超知能」の“super”とは何を意味するのか
- 第2節 この報告書におけるAGI
- 2.1 すべての課題で人間と同じである必要はない
- 2.2 人間らしさは必須ではない
- 第3節 この報告書におけるASI
- 第4節 AlphaGoやAlphaFoldはなぜASIではないのか
- 第5節 ASIは一つの「人格」である必要はない
- 第6節 知能を連続体として考える
- 第7節 なぜ厳密な境界を定めないのか
- 第8節 人間とAIの違いは「頭のよさ」だけではない
- デジタル知能の構造的優位
- 第9節 優位性① 入出力速度
- ここでの本質
- 第10節 優位性② 内部処理速度
- 第11節 優位性③ 作業記憶と記憶容量
- 記憶は知識量だけの問題ではない
- 第12節 優位性④ 基盤からの独立
- 第13節 優位性⑤ 損失のない複製
- 人間社会にはない拡大速度
- 第14節 優位性⑥ 学習経験の高速共有
- 教育という概念が変わる
- 第15節 六つの優位性は、計算資源とともに拡大する
- 第16節 人間レベルのAIを大量に動かすだけで何が起きるか
- 第17節 デジタル知能に弱点はないのか
- 17.1 現実世界との接続
- 17.2 エネルギー効率
- 17.3 抽象化の問題
- 第18節 ASIの社会は人間社会と同じではない
- 第19節 ASIは全知ではない
- ASIにも限界がある
- 第20節 ASIは全能ではない
- 第21節 物理法則と計算理論の限界
- 第22節 人間とASIの比較は動く標的である
- ERF Commentary
- 第23節 大学は「一人のAI」ではなく「AI組織」と競合する
- 第24節 大学の強みは情報処理速度ではなくなる
- 第25節 AIの集合知と大学の集合知
- 第26節 人間の教育には、複製できないものがあるのか
- 結論
